Lost #4.09 – The Shape of Things to Come

LOST シーズン4 第9話「ルール」

敵に捕らえられたアレックスは、集落への侵入者を防ぐための超音波フェンスを止めるよう脅される。一方、集落でくつろいでいたロックたちは、突然鳴り出した電話に驚きながら受話器を取ってみる。だが、聞こえるのは「コード14J」と自動的に繰り返されるメッセージだけ。ベンの家を訪ね、そのことを伝えると、敵が侵入した報せだと言う。襲撃に備え、家に立て篭もろうとするベンたちだったが、ソーヤーは別の家にいるクレアを呼びに向かう。しかし、すでに敵は集落に侵入しており、仲間が次々と殺されてゆく。銃弾をかわしながら前に進むソーヤーだったが、目の前でクレアの家が木っ端微塵に吹き飛ばされてしまう…。

奇跡的に助かっていたクレアを連れ、ベンの家に戻って来たソーヤー。他に生き残っているのは、ベン、ロック、そしてアーロンを抱いたハーリーだけだった。そこに現れたマイルズは、貨物船の仲間からメッセンジャー役を頼まれたと言い、ベンに無線機を手渡す。襲撃部隊のリーダーであるキーミーは、娘のアレックスを人質にしていると脅し、すぐに投降するようベンに伝える。しかしベンは、アレックスは実の娘では無く、単なる “駒” に過ぎないと返答し、投降を拒否。するとキーミーは、容赦なくアレックスを射殺した。

アレックスを見殺しにして、自分だけ助かろうとしたかに見えたベンだったが、実はそうではなかった。「ルールが破られた…」と呟くと、隠し部屋に駆け込んだまま出て来なくなってしまった。あとに残され戸惑うロックたち。だが、しばらくするとベンが戻って来て、自分の合図で家から飛び出し、ジャングルに逃げろと指示。すると、地響きと共に例の黒い煙が現れ、キーミーたちを襲い始める。ロックたちを先に逃がしたベンは、別れを告げるため、アレックスの亡骸へと近づいて行く。

ジャングルでロックたちと合流したベンは、ジェイコブに会いに行かなければならないと告げる。意味が分からないソーヤーは、もうお前とは付き合っていられないと言い、ジャックたちと行動を共にすると宣言。クレアとアーロン、マイルズ、そしてハーリーを連れて浜辺のキャンプに向かおうとしたソーヤーの背中に、ロックは静かに銃口を向けた…。

一方、ジャックたちのキャンプでは、浜辺に一人の男の遺体が流れ着いていた。その顔を見たファラデイは驚きながら、船医のレイだと認める。だが、その首は掻き切られており、何者かに殺害されたのは明らかだった。貨物船で何があったかを知りたいものの、衛星電話が故障して連絡が取れない。かろうじてモールス信号を送受信できるよう修理したファラデイは「レイに何が起こったのか?」と送信。そして「レイのことは分からないが、サイードたちは無事であり、明日にもヘリで救助に島へ向かう」と返事が来たとジャックたちに伝える。しかし、モールス信号を聞いていたバーナードは、ファラデイがウソをついていることを皆の前で暴露。本当の返事は「レイは無事だ」という内容だったと。なぜウソをつくのかと怒ったジャックが、本当に救助する気があるのかとファラデイを問い詰めると…。

▽フラッシュフォワード(未来)▽

サハラ砂漠に突然 “現れた” ベン。そこを通りかかった男たちを襲うと、馬を奪って砂漠を抜け出した。チュニジアのとあるホテルに着いたベンは、サイードがテレビに映っているのを見かける。サイードは亡くなった妻ナディアを埋葬するため、故郷のイラクに戻っていた。それを追ってイラクに入ったベンはサイードと接触。ナディアはチャールズ・ウィドモアの手下に殺されたと教え、犯人が写った証拠写真を見せる。その犯人に復讐を遂げたサイードは、自らベンの仲間となることを志願した。

所変わって真夜中のロンドン。高級マンションのペントハウスに侵入したベンは、寝ている男に声をかけて目を覚まさせる。侵入者に気づいたチャールズは、自分を殺しに来たのかと尋ねるが、お互いそれは出来ないことを知っているだろうとベンは答える。だが、ルールを破ってアレックスを殺したことは許せないと言い、同じ苦しみを味あわせるため、チャールズの娘ペネロピを殺害すると予告するのだった…。

* * * * *

超音波フェンスの解除コードは “16-23” でした。アレックスは本当に死んじゃったみたいだし、母親ルソーの謎とかも分からないまま? ベンはキーミーにアレックスのことを「赤ん坊の頃に Crazy Woman から救った」と言ってましたが、こんな時にわざわざウソをつく必要ないしなぁ…。

以前発見されたベンの家の隠し部屋。そこのクローゼットの奥にさらに怪しげな場所があって、そこでベンが何やらしたせいで、例の黒い煙が出現したみたい。かつて、ロックに問い詰められても黒い煙なんて知らないと答えてたベンでしたが、自分で操れるみたいですね。ただ呼び出せるだけかも知れませんが。

ベンが砂漠に現れたのは2005年10月21日。815便が島に墜落してから約1年後の話です。#4.02でシャーロットがシロクマの骨を発掘したのもチュニジアでしたので、ここには島と繋がっているワームホールのようなものがあるのでしょう。そしてこの時、ベンはモリアーティと言う偽名を使っています。元ネタは名探偵シャーロック・ホームズの敵である天才犯罪者モリアーティ教授でしょう。

サイードは生還後に愛しのナディアと再会し、結婚していたらしいです。サイードが殺し屋になったのが自分の意思だったのは驚きました。ま、ベンがそうなるよう仕向けたんですけどね。

※ ここからは上でわざと書かなかったネタバレなので、嫌な方は読まないようにしてください。

銃口を向け合うロックとソーヤーでしたが、ハーリーがジェイコブ探しに加わると、間を取り成したおかげで両者とも無事でした。ちゅーか、ベンもロックもジェイコブの小屋が分からなくなったので、ハーリーがいてくれないと困るみたいですね。

ジャックに問い詰められたファラデイの答えは、予想通り「救助する気なんか最初から無い」とのこと。あとジャックはなぜか体の調子が悪そうなんですが、これも貨物船の連中の仕業か?

ベンとチャールズのやりとりから察するに、この二人は以前にも接触していて、お互い何らかのルールを決めていたみたいですね。あとペネロピ殺害を予告されたチャールズは、「娘の居場所は絶対に分からんぞ」と言い返してましたが、これはいったいどういうこと?

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