ツイン・ピークス The Return 第18章

What is your name?

片腕のマイクはクーパーから預かった髪の毛を使い、新たに複製を創り出す。チャイムを聞き、玄関のドアを開けたジェイニーEの前に立っていたのは、もう会えないかも知れないと思っていたダギーであった。そこに息子サニージムも加わり、親子三人は再会を喜び抱きしめ合うのだった。

ツイン・ピークスの山の中、ジャックラビッツ・パレス近くでローラを失ってしまったクーパーは、次の瞬間ブラックロッジにいた。片腕のマイクに「これは未来か、それともこれは過去か?」と問われたクーパーには、この光景に見覚えがあったのだが…。やがて、クーパーがブラックロッジから出た先はグラストンベリー・グローヴ。25年前にクーパーがブラックロッジに入った場所であり、そしてそこにはダイアンが一人で待っていた。

ダイアンを乗せて車を走らせていたクーパーは、ここがちょうど430マイルの地点だと車を止める。この先に進むと、もう後には戻れない。ダイアンが戸惑いながらも覚悟を決めると、クーパーは再び車を発進させ、やがてモーテルにたどり着く。部屋に入った二人は激しくお互いを求め合うが、翌朝クーパーが目覚めるとダイアンの姿は無く、一通の置き手紙が残されていた…。

仕方なく一人で車を走らせていたクーパーはテキサス州オデッサに差し掛かる。その時、クーパーの目に飛び込んできたのは、ジュディと名の付いたダイナーの看板。店に入ったクーパーは一人しかいないウェイトレスに、他にもう一人ウェイトレスがいないかと質問。3日も休んでいるという、そのウェイトレスの住所を教えてもらったクーパーが、そこを訪ねてみると…。

ここから先はネタバレです! 今回のチェックポイント等を紹介します。

前回、かなりの展開があった割に、最終回の第18章はたったこれだけなんですよ…って、あくまでも見たまんまを書いてしまうとなんですけど。もちろん、こんな単純なワケがなく…色々考えると余計に分からなくなります。

山の中でローラが消えてしまった後、ブラックロッジでの出来事は第2章でのそれとほぼ同じですが、違うとこもあります。「これは未来か…」のセリフの後、片腕のマイクが忽然と消え、次にローラが現れるはずが現れなかったり、喋る木が第13章のオードリーと同じセリフ「Is it the story of the girl who lived down the lane?」を言ったり。あまり知らないんですが、こういう言い回しってアメリカとかじゃよく使われるんでしょうか? このセリフですぐに思い浮かぶのはジョディ・フォスターの『白い家の少女』って古い映画なんですが。全然関係ないかも知れないけど、その予告編。

ローラに耳打ちされたクーパーが「はぁっ!?」ってビックリしたような声を出すのが、いつもと違う感じ。

なんだかんだでブラックロッジから出られるんですが、その直前、一人で通路を歩いてる時に右手をヒラヒラさせるクーパー。そう言えばナイドーも、キャンディーちゃんも右手をヒラヒラさせてたなぁ。

430マイルを超えた所で急に辺りが暗くなり稲光が。430は第1章の冒頭で消防士が言ってた数字と同じです。で、その時、正面から向かって左の座席にダイアン、右がクーパーだったのに、位置が入れ替わる瞬間があります。

モーテルに着き、クーパーがチェックインしている間、車中のダイアンが外を見ると、そこにはなぜか自分がいて、お互い見つめ合うことに。

翌朝の置き手紙はダイアンからクーパー宛てではなく、リンダからリチャード宛てでした。これも第1章で消防士が言ってた名前です。リチャード・ホーン関係なかったんかい! ちゅーか、クーパーがリチャード?
で、外に出てみたクーパー自身も気づいてるか気づいてないか分からん感じですが、泊まったモーテルも乗ってきた車も違ってます。
来た時は古い型の車で平屋のモーテルの部屋の前に駐車したはずなのに、出て行く時は今風の車で2階建てモーテルの部屋から離れた場所に駐車してました。

で、その新しい車が悪クーパーが乗ってたのと同じゃないか!と思いましたが、たぶん車種は同じだけどナンバープレートが違ってました。写真上が新しい車で下が悪クーパーの。

ジュディのウェイトレスを演じてるのはフランチェスカ・イーストウッド(クリント・イーストウッドの娘さん)
他の客にセクハラされてるのをクーパーが助けますが、その時もその後の行動もいつものクーパーとは違う感じ。そして、クーパーはなぜウェイトレスが”もう一人”いるかどうか気になったのか? 二人いるかも、三人いるかも知れないのに。

ここから先はラストまでのネタバレです!

休んでいるというウェイトレスの家を訪ねてみると、そこには例の電柱が。そして、そこに住んでいたのはローラ!…ではなくキャリー・ペイジ?だそうです。

キャリーに案内され家に入ると、頭を撃ち抜かれた男の遺体がそこに。なんかお腹の辺りもグチャグチャってなってるようにも見えます。そして壁には白馬の置物が。その左右にある小さい穴は弾痕か?

本当の家に帰ろうとか言ってキャリーをツイン・ピークスに連れてきたクーパーだが。ローラの家には見知らぬ人が住んでおり、ローラはもちろん母サラのことも知らず。見知らぬ住人はトレモンドと名乗り、この家はシャルフォン夫人から買ったと言う。旧シーズンだとトレモンド=シャルフォンで、例の集会にもいた人物だったんですが。

クーパーが「今は何年だ?」と呟く横で、自分もローラなど知らないと言ってたキャリーが、トレモンド家の中からサラがローラを呼ぶ声が聞こえた瞬間、絶叫して物語は終わります。

年代の違いじゃなくてパラレルワールドのような気もしますが、ヒントになりそうなのはクーパーがテキサス州オデッサに入る時の標識。Wikipediaでオデッサの人口動態のところを見てみて下さい。2010年の国勢調査での人口がピッタリ99,940人となっています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%87%E3%83%83%E3%82%B5_(%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B5%E3%82%B9%E5%B7%9E)

そしてローラの家に着く前に、その前を通り過ぎたダブルRダイナー。屋根のところにあるはずのRR2go!の文字が書かれて無いです。

旧シーズンより更に多くの謎を残したままシーズン3は終了です。これを書いたのは放送から1 週間後ですが、今のところ、この続きがあるのかどうか発表はありません。

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日本ではWOWOWで放送!

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