LOST シーズン6 第11話「目覚めの時」
[2007年] 病室のようなところで目覚めたデズモンド。訳が分からず、愛する妻ペニーの姿を探して回りを見渡すが、ベッドの傍らにいたのは天敵のチャールズ・ウィドモアであった。ウィドモアからベンに撃たれたことを聞かされたデズモンドは、そのことを思い出すが、今居る場所は明らかに病院ではない。意識を失っている間に、勝手に連れ出したことを謝罪するウィドモア。連れ出したとは、どういう意味なのか? デズモンドは潜水艦に乗せられ、島に連れ戻されたことを知る。ウィドモアはデズモンドを巨大な電磁コイルのある小屋に閉じ込め、ペニーや息子を、そして世界を救うために、その身を捧げてくれと言い、スイッチを入れる。電磁コイルに電気が通ると、デズモンドは眩い光に包まれ…。 [2004年] ロサンゼルス国際空港で、ぼうっとしていたデズモンドは、ふと我に返る。オーシャニック航空815便から降ろされる荷物を待っていたデズモンドは、近くにいた妊婦(クレア)を手助けするが、初対面のはずの妊婦のお腹の中の子供が男の子だと、なぜか知っていた。到着ロビーを出ると、そこには迎えのリムジンがあり、運転手はミンコウスキーと名乗った。オフィスに到着したデズモンドを温かく迎えるウィドモア。再会を喜ぶ二人であったが、そこにトラブルが発生したとの報せが入る。ウィドモアの妻が主催するチャリティーイベントに呼んだゲストが、麻薬所持で逮捕されてしまったと。ウィドモアは、最も信頼を置くデズモンドに、その対処を任せることにする。
保釈されたそのゲスト、ドライブシャフトのチャーリーをイベント会場まで連れて行こうとするデズモンドだが、当のチャーリーは上の空でイベントなどに関心は無い様子。ドラッグの入った袋を喉に詰まらせて死にかけた時に、別の人生を垣間見たと言い、まるでそのことに取り憑かれているようだった。そしてついには、デズモンドにも同じ体験をさせてやると、車のハンドルを奪って車を海に転落させる。自分も溺れそうになりながら、チャーリーを助けようとしていたデズモンドは、同じような光景を垣間見る。その世界でもチャーリーは海中におり、掌に書いた「ペニーの船じゃない」というメッセージを自分に必死で見せていた…。
救助され病院に運ばれたデズモンドは、精密検査を受けている時に、また別世界を見る。そこでは、見知らぬ女性と幸せに暮らしている自分がいた。あの女性がペニーなのか? チャーリーに尋ねてみるが、答えは得られず。自分で探せと言い残して、チャーリーは病院から逃走する。
イベント会場に向かったデズモンドは、ウィドモアの妻エロイーズにチャーリーに逃げられたことを謝罪。気難しい女性だと聞かされていたものの、エロイーズは意外にも優しく、起こったことは仕方が無いと、すぐにデズモンドを許してくれた。だがその直後、デズモンドはエロイーズの厳しい顔を見ることになる。会場のスタッフが口にしたペニーと言う名前が耳に入ったデズモンドが詳しく聞こうとすると、エロイーズがそこに割って入り、デズモンドは追い出されてしまった。エロイーズは、まるで全てを知っているかのように、デズモンドにはまだペニーを探す準備が出来ていないと、冷たく言い放ったのだ。
ペニーへの手懸りを断たれてしまい、意気消沈のデズモンドの前に一人の男が現れる。それはウィドモアとエロイーズの息子ダニエルだった。何の用かと思いきや、ダニエルは、ある女性に一目惚れしてしまったと話し出す。だが、それは単なる一目惚れではなく、その女性のことを昔どこかで知っていたように思うと。さらに、その女性と出会ったその夜、ミュージシャンである自分が知るはずも無い難しい数式をノートに走り書きしてしまったのだとも。ダニエルは自分には別の人生があったのに、何か大きな力によって本来の道から外れてしまったのではないかと、まるでチャーリーと同じようなことを言い出すのだった。さらに、ペニーとは自分の姉だと言うダニエルから、どこに行けば会えるかを教えて貰うデズモンドだったが…。
ダニエルとは、言うまでもなく僕が今までファラデーと書いていたあの人です。こっちの世界ではダニエル・ウィドモアなのでダニエルと書きました。で、リムジンの運転手ミンコウスキーは、貨物船カハナでベッドに縛り付けられてた鼻血の人。