Lost #4.11 – Cabin Fever

LOST シーズン4 第11話「奇跡の子」

ジェイコブの小屋を探すうち、ジャングルの中で一夜を明かすことになるロック、ベン、ハーリーの3名。翌朝、いち早く目覚めたロックは、近くで木を切っている男と遭遇。ダーマ・イニシアティブのユニフォームを着たその男はホレイスと名乗り、ジェイコブに会いたければ、まず私を見つけるようにと、ロックに助言を与える。ダラダラと鼻血を垂らしながらも、一向にそれを気にもしない様子のホレイスの顔をまじまじと見つめるロック。それに気づいたホレイスは、ただし私は12年前に死んでいると付け加えた…。

夢から覚めたロックは、何かを悟ったかのようにベンとハーリーを連れてある場所へと向かう。そこは、以前ロックがベンに撃たれて置き去りにされた穴。ベンの “粛清” によって皆殺しにされたダーマ・イニシアティブ職員の墓穴だった(#3.20 参照)。ホレイスの遺体を見つけたロックは、胸のポケットに入っていた小屋の設計図と地図を手に入れる。

地図を頼りに、ようやくジェイコブの小屋にたどり着いたロックたち。だが、ベンはもう自分にはジェイコブに会う資格が無くなったと言い、ハーリーも不気味な小屋には入りたくなさそうな様子。仕方なく一人で小屋に足を踏み入れたロックだが、そこにいた男はジェイコブではなく、その “代理人” のクリスチャンと名乗った…。

一方、貨物船では。ヘリで島から戻って来たキーミーは、ベンが自分の素性を知っていたのはケヴィン(=マイケル)がスパイだったからだと知る。銃をケヴィンに向けて何度も引鉄を引くキーミーだが、なぜか弾丸は発射されなかった。ゴールト船長が首にかけているキーを無理やり奪ったキーミーは、金庫を開けて「第二の指令書」に目を通す。

キーミーたちが島にいる人間を皆殺しにする気だと知ったゴールトは、それを阻止するため島に戻れるよう、サイードとデズモンドにゴムボートを与える。しかし、デズモンドはもう二度と島には戻りたくないと言い、サイードは一人で出発した。やがて、戦闘準備を整えたキーミーたちは、また島までヘリで送るようフランクに命令。フランクがそれに反抗すると、見せしめに船医レイの首を掻き切り、そのまま海に突き落とした。それを目にしたゴールトは、キーミーと銃を向け合い、対峙するのだが…。

▽フラッシュバック(過去)▽

母の反対を押し切り、恋人とのデートに出かけようとしたエミリーは、自宅の前で車に轢かれてしまう。実は妊娠6ヶ月目だったエミリーは、その場で男の子を出産。早産で未熟児だったため、赤ん坊はすぐに隔離されてしまい、エミリーは生んだばかりの自分の子を抱くこともできなかった。赤ん坊を運び去ろうとする看護婦に向かって、「その子はジョンと名付ける」と叫ぶことしかできないエミリーだった。

数日後、保育器に入れられているジョンを見ていたエミリーは、育てる自信が無いと言って病院から逃げ出した。あとに残されたエミリーの母、ロック夫人は、養子に出す手続きはどうすれば良いかと看護婦に尋ねながら、孫のジョンをじっと見つめている怪しげな男(リチャード)の存在に気づいていた。

数年後、ジョンが養子に出されていた家にリチャードという男が訪ねて来た。そして、ジョンが “特別な子供たち” のための学校に入れるかどうかテストしたいと言う。野球のグローブ、「律法の書」、砂の詰まったビン、方位磁石、マンガ、ナイフをテーブルの上に並べたリチャードは、実はこの中にジョンの所有物があり、それがどれかを当てて欲しいと言う。迷った挙句、ジョンがナイフを選ぶと、リチャードは落胆して帰ってしまった。

高校生になったジョンは、学校でイジメを受けていた。今日もロッカーに閉じ込められ、笑い者にされていたところを助けた教師は、そんなジョンに良い話があると言う。ミッテロス研究所のリチャードという人物がジョンの科学コンテストの研究発表に興味を持ち、ぜひ研究所に来て欲しいと言っていると。自分は根暗な科学マニアなどではなく、健康的なスポーツマンだと言って、その話を断ろうとするジョン。教師が君はそんなタイプではないと告げると、ジョンは突然怒り出す。

リハビリに通うジョン・ロックに、ある介護士が声をかけてきた。8階から落ちたのに命が助かったのは奇跡としか言いようがないと。そしてオーストラリアに行きウォークアバウト(徒歩旅行)を体験すれば、本当の自分を見つけられると言う。足が動かないのにそんな旅行など出来ないとロックは答えるが…。

* * * * *

#4.09で島に流れ着いた船医レイの遺体のことでファラデイがモールス信号で貨物船に連絡を取りました。「レイは無事だ」との返事がありましたが、別に貨物船の乗組員がウソをついていたワケではなく、その時点ではレイはまだ生きていました。これも、島と外界との時間の流れの違いによるものか。

リチャードは、ロックが生まれた時から、ずっと見守っていたんですね。そして、ロックは生まれながらにして不死身の体だと臭わせる描写が。一方のリチャードは、やはり歳をとらず、昔も今と同じ容姿。ロックは子供の頃に会ったのを覚えていませんでしたが。子供の頃のロックをテストしに来た時、リチャードはロックが描いた「黒い煙が人を襲う」絵を見つけます。この時、テストとして出した品物にマンガがありますが、その内容は意味ありげなもののようです。表紙に要注目。

ロックが高校生の時、リチャードは Mittelos Laboratories の者と名乗っていたみたい。後にジュリエットを引き抜こうとした時は Mittelos Bioscience でしたけれど。

リハビリするロックに声をかけた介護士はマシュー・アバドンでした。#4.01や#4.02に登場した不気味な人。

※ ここからは上でわざと書かなかったネタバレなので、嫌な方は読まないようにしてください。

ジェイコブの小屋にいたのはクリスチャンだけではありませんでした。前回、失踪したクレアがクリスチャンと仲良さそうにしてるし。そして、「島を救うにはどうすれば良いか?」と尋ねたロックへのお告げは、「島を “移動” させよ」というものだったようです。

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