LOST シーズン5 第10話「理由」
敵としてダーマの牢に囚われているサイード。そこに食事の差し入れと称し、何度も足を運んでくるのは少年時代のベンだった。4年前、ジャングルで出会ったリチャードに、仲間になりたいと頼んだベン少年。"その時"が来るまで我慢するよう告げられたベン少年は、言いつけを守り、今まで辛抱強く待っていたのだ。そんなベン少年は、サイードをリチャードが遣わした使者、自分をダーマから連れ出してくれる救世主だと信じ込んでいた…。
もしサイードが真実を話せば、今の幸せな生活が壊れてしまうと、ソーヤーに不安を打ち明けるジュリエット。ちょうどその時、二人の家を訪ねて来たのはホレイスだった。素性を明かさないサイードに困っていると聞かされたソーヤーは、自分が口を割らせると言って、一人で牢に向かう。ソーヤーは、ダーマに"亡命"するため、リチャードたちの下から逃げて来たとホレイスに話すよう、サイードに提案。その作り話で、すべてが丸く収まると考えたソーヤーだが、サイードはそれを拒否する。
また食事を差し入れに来たベン少年は、ちょうど牢の清掃をさせられていた父ロジャーと鉢合わせしてしまう。今まで自分で食事など作ったことがないくせに、なぜ息子はわざわざ囚人のために差し入れを? 激昂するロジャーの姿を見たサイードは、ベンが父親から虐待を受けていたことを知ることになる。
サイードを連れ出し、ジャングルへと向かうホレイスたち。そこは集落から離れて独りで暮らす、変人のオルダムの住処だった。オルダムに無理やり自白剤を飲まされたサイードは、素直に真実を話してしまう。アジラ航空316便で島にやって来たこと。しかし、以前にも島にいたことがあり、その時はオーシャニック航空815便が墜落したせいだったこと。そしてダーマのステーションについて知っていることを喋り出す。それを聞いたホレイスたちは、まだ密かに建設中であるステーションをサイードが知っていることに驚く。さらに、ホレイスたちダーマ職員が皆殺しにされると告げるサイード。なぜそれを知っているのか? それは自分は未来から来た人間だからとサイードは答えた。
サイードが真実を明かしたため、冷や汗をかくソーヤーだったが、ホレイスたちはそれが荒唐無稽だと感じ、逆に誰もサイードの話を信じなかった。だが、今度はサイードは危険人物であり、処刑するべきだという声が高まる。そして多数決により処刑が決まったその時、集落で放火騒ぎが起こる。皆が消火作業に追われる中、サイードを牢から逃がすベン少年だったが…。
今回はサイードがメインの回。フラッシュバックでは子供の頃や、島から生還後にベンの下で殺し屋となっていた頃のことが描かれます。生まれついての「殺し屋」だとベンに言われ、それを否定するサイードでしたが…。そして、なぜイラーナに連行されてアジラ航空316便に乗せられるはめになったかも明らかに。