LOST シーズン6 第9話「長く仕えし者」
[1867年] 大西洋のテネリフェ島。病気の妻イザベラを救うため、嵐の中を馬を走らせるリチャード。ようやく医者の家に着いたものの、往診を拒み、薬だけ出してやると横柄な態度。しかも、ありったけの金をかき集めてきたリチャードだったが、薬代に足りないらしい。こんな時のためにとイザベラから十字架のネックレスを預かっていたリチャードは、それも手渡すが、まだ足りないと強欲な医者は言う。薬を渡す渡さないでもみ合っているうち、医者が頭を強打して死亡。怖くなったリチャードは薬を掴むと、馬に飛び乗って家へと急ぐが、既に手遅れでイザベラは独り寂しく亡くなっていた。そして、リチャードは追っ手に捕まり投獄されてしまう。処刑の前日、牢を訪ねて来た男に買われたリチャードは、新大陸を目指して出航するブラック・ロック号に奴隷として乗せられる…。だが、その航海の途中、ブラック・ロック号は巨大な石像が立つ謎の島の近くで嵐に遭遇。高波に乗せられた船は石像に激突し、それを破壊しながら、そのまま島の内陸まで押し流されてゆく。船倉に鎖で繋がれたままのリチャードが意識を取り戻した時、甲板からは、生き残った船員たちの声が聞こえてきた。助かったと喜ぶリチャードたち奴隷だったが、一人の船員が船倉に降りて来ると、奴隷を皆殺しにし、僅かな食料を独り占めにするため、リチャードにも死んでもらうと言う。しかし、そこに黒い煙が現れ、船員たちは殺されるのだった。
再び気を失っていたリチャードは、今度は亡くなったはずの妻イザベラの声で目覚める。目の前にはやはりイザベラがおり、自分たちは二人とも死んで地獄にいるのだと告げる。あの悪魔が戻って来る前に、鎖から解き放ってあげるとイザベラは言うが、そこにまた黒い煙が近づいて来た。イザベラを船から逃げさせたリチャードだったが、外から黒い煙に襲われるイザベラの悲鳴が聞こえてきた。
それからどれぐらい経っただろうか。黒い衣の男がリチャードの前に現れ、頼みを聞いてくれるなら助けてやると言う。鎖を外され、水と食料を与えられたリチャードは、黒い衣の男から、こう話を聞かされる。海岸の石像の下に住む男が悪魔であり、その男を殺せばイザベラと共に、この地獄から抜け出せると。黒い衣の男から短剣を託されたリチャードは、一人で石像に向かうのだが…。
[2007年] かつての浜辺のキャンプで再会することとなったジャック、ハーリー、リチャードとイラーナ率いる寺院からの生還チーム。これからどうすれば良いのかは、リチャードが知っているとジェイコブから聞かされていたイラーナだが、リチャードは何も知らないと言い、一人でキャンプから去ってしまう。その時、ハーリーはジャックたちには見えない誰かと話をしていた。ジェイコブがいるのかと聞かれたハーリーは違うと言うと、一人でリチャードを追ってジャングルの中へと分け入って行く…。
リカルダスことリカルドこと、ナチュラル・アイライン野郎リチャード・アルパートが出ずっぱりのエピソード。なぜリチャードが不老不死なのかとかは、ようやくちゃんと描かれましたが、ブラック・ロック号がジャングルにあるのと石像が壊れた理由を一石二鳥な感じで謎を解いたのは、ちょっと無理やり感がするような。ブラック・ロック号の船長であるマグナス・ハンソは、名前だけ登場して姿は出てきませんでした。