Lost #4.01 – The Beginning of the End

LOSTシーズン4 第1話 「選択」

何台ものパトカーに追われながら、猛スピードで逃げ回る1台の車。カーチェイスの生中継をテレビで目にしたジャックは、その見覚えがある逃走車がどうなるかを固唾を呑んで見守っていた。やがて運転を誤り大破した逃走車から降りてきたハーリーは、逮捕しようとして近づく警官たちに向かって「オレはオーシャニック6の一人だぞ」と叫ぶのだが…。署に連行されたハーリーは、刑事から事件を起こす5分前の映像を見せられる。コンビニの監視カメラに撮られたその映像では、ハーリーは普通に買い物をしているように見えた。だがそこで何かを見たらしく、急に狂ったように店から飛び出し暴走を始めたのだ。いったい何を見たのかと聞かれても、まったく答えようとしないハーリーに、いくら有名人の「オーシャニック6」であっても罪は逃れられないと諭す刑事。さらに刑事は、ハーリーと同じあの飛行機に自分の元相棒が乗っていたと話す。アナ=ルシアがどうなったか知らないかと聞かれたハーリーは、会ったことがないとウソをついた。だが刑事が席を外し、取調室に一人残された隙にハーリーは幻覚に襲われてしまい…。

[島にて] 浜辺のキャンプで待機しているソーヤー、サイード、ジン、ジュリエット、バーナード、そしてハーリー。そこに戻ってきたデズモンドは、息を切らしながら「ペニーの船じゃない」と繰り返すばかり。なんのことか分からず、その意味を聞こうとして皆が騒ぐ中、ハーリーはふと友人の姿がないことに気づく。「チャーリーはどうしたんだ?」と大声を上げた瞬間、サイードたちも初めてそのことに気づいた。デズモンドからチャーリーの最期を聞かされ、黙りこくってしまう一同。そしてその最期のメッセージが、例の船が自分たちが期待しているような救助船では無いと伝える警告だと知る。ジャックたちに報せたいが、もし船が敵ならば無線を傍受されているかも知れない。直接会って報せるため、サイードたちは全員キャンプをあとにする。

一方その頃、電波塔の前にいるジャックたちに船から電話がかかっていた。シグナルが弱く、ジャックたちの現在地が分からないと。ナオミに電話を渡してシグナルを出させるよう言われるが、自分の仲間に殺されてしまったとも返事できず誤魔化そうとするジャック。そして、ふとナオミの死体に目をやろうとしたジャックは、それが消えていることに気づいて慌てて電話を切ってしまう。ジャングルに続く血痕を発見したジャックは、仲間に浜辺のキャンプに戻るよう指示し、ルソーとベンだけを連れてナオミを探しにジャングルに入って行く。

[生還後] かつて世話になっていた精神病院にまた入院しているハーリー。面会に来た男はマシューと名乗り、オーシャニック航空の代理人だと言う。会社が責任を持って、もっと良い病院へ転院させると伝えに来たとのことだが、ハーリーは少し何かがひっかかっていた。怪しまれたことに気づいたマシューは「他にもまだ生存者がいるんだろう」と脅し、驚くハーリーを置いてその場から立ち去った。

[島にて] 列の一番最後を歩きながらチャーリーのことを考えていたハーリーは、いつしか仲間とはぐれてしまっていた。やがて見知らぬ小屋にたどり着き、窓から中を覗いてみると、見えたのは壁に飾られた犬の絵とロッキングチェアに座って揺れている黒いスーツの男。その時、窓の向こうに突然現れた目に驚いたハーリーは小屋から走り去るが、目の前にまたしても小屋が現れる。小屋なんか無いと念じ目をつむると、次の瞬間には小屋は消えていた。そこに現れたロックはチャーリーの最期を聞かされると、ハーリーを連れて一緒に先を進む。

血痕はジャングルの中で忽然と消えていた。仕方なく自分でシグナルを発する方法を探ろうとしたジャックは、いつの間にか電話機が無くなっているのに気づく。電波塔の前で別れる時、ケイトが盗んだと今頃になって教えるベン。実はまた別の血痕を見つけていたケイトは、キャンプに戻れと言われたのを守らず、一人でその血痕を追っていた。そんなケイトを見つけ襲いかかるナオミは、ジャックたちに裏切られて後ろから刺されたと思い込んでいた。ロックというキチ○イが勝手にやったことだと説明するケイト。ちょうど船から電話がかかってきて、苦しそうに話すナオミの異常に気づいたようだった。ナオミは刺された事を隠し、パラシュートで島に降りた時に負傷したとウソをついてくれた。そしてシグナルを発信すると、そのまま息絶えてしまった。

ハーリーとロックがサイードたちに追いついた時、ちょうど電波塔から引き返してきた仲間たちも現れた。ジンとサン、バーナードとローズが再び生きて会えたと抱き合って喜ぶ中、必死でチャーリーの姿を探すクレアを見たハーリーは、チャーリーは皆を救うために犠牲になったと泣きながら話すのだった。

[生還後] 別の入院患者に友だちが来ているぞと話しかけられるハーリー。指差すほうを見てみると、そこにはチャーリーの姿が。コンビニや取調室の時のように逃げ出そうとするハーリーに、今度こそちゃんと話を聞けと言う。「皆がお前を必要としている」と、そして「お前自身もそれが分かっているはずだ」と。それを認めたくないハーリーが強く念じると、チャーリーの姿は消えてしまうのだが…。

[島にて] ジャックたちとケイトもそれぞれサイードたちと合流。こうして全員が揃ったところで、またジャックとロックが反発し合う。このまま船の連中に救ってもらうべきだと言うジャックに対し、そいつらは敵かも知れないと反対するロック。どちらの判断が正しいのかと迷う他の仲間たち。その時ハーリーが重い口を開き、自分はチャーリーを信じると発言する。チャーリーが自己犠牲を払ってまで伝えたメッセージは警告に違いないと。その一言によってロックに賛成する者が増え、船の連中から身を隠すためアザーズの集落に向かうと言うロックについて行く者の中にはハーリー、クレア、ソーヤー、そしてベンらの姿があった…。

[生還後] 病院に面会に来たジャックに、ロックについて行かずに一緒にいるべきだったと謝るハーリー。それに笑って答えていたジャックだが、ハーリーが島に戻るべきだと言った途端、絶対に戻らないと怒鳴って帰ってしまうのだった…。

* * * * *

シーズン3の頃は島での話をメインにして、それ以外はあとでまとめて書いていました。でも今後はフラッシュバック(回想)、島での出来事、フラッシュフォワード(島から生還後)が入り混じってきそうなので、ドラマで描かれた通りの順に書こうかなと思っています。

冒頭のカーチェイスでハーリーが乗っているのは#3.10「希望 (Tricia Tanaka is Dead)」に出てきたハーリーのお父さんの愛車だったカマロです。それをニュースで見てジャックはすぐハーリーだと分かったみたいなので、この二人は生還後によく会っていたのかな?
オーシャニック6(シックス)という呼び名は、ごく普通に考えるなら「オーシャニック航空815便の墜落から生還した6名」ということなんでしょうね。ジャック、ケイト、そしてハーリーは分かりましたが、あとの3名は…。
ハーリーを取り調べる刑事は #2.08「復讐 (Collision)」 でアナ=ルシアの相棒だった人。
オーシャニック航空の代理人と名乗るマシューを演じているのはTVシリーズ『ザ・ワイアー (The Wire)』のランス・レディック。今後もまた登場しそうな感じ。この面会の時、後ろに写る黒板にはヤシの木やサメなんかの、あの島を想像させる絵が描かれてました。
上ではハッキリ書きませんでしたが、ハーリーがジャングルで見つけたのはジェイコブの小屋。前に一瞬だけ登場したジェイコブはよく姿が見えませんでしたが、今回はどう見てもジャックの父クリスチャンにしか見えません!
#3.23「終わりの始まり (Through the Looking Glass, Part 2)」のフラッシュフォワードではジャックは島に戻りたがっていましたが、今回のジャックはまるでその逆。今回のフラッシフォワードの方が時間的には前の出来事なんでしょう。ジャックもアル中やヤク中じゃなく、まだマトモですし。

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