『24 -TWENTY FOUR- リブ・アナザー・デイ』第11話
中国の空母を撃沈させたチェンに、なぜ自国の船を攻撃したのかと問いかけるクロエ。すると、もう中国など祖国とは思っていないと、チェンは冷ややかに答えた。近くまで追手が迫っており、それが誰あろうジャックだと知ったチェンは、クロエを人質にしたまま急いでその場から逃げ出す。自分が関与しているとジャックに知られれば、地獄の果てまでも追いかけられてしまうと。そしてチェンが密かに連絡をとったのは、ロシア外務副大臣のストルナヴィッチ、マークを脅してジャック引き渡しを迫っているのと同じ人物であった。船で国外に脱出させる手筈は整っていると、ストルナヴィッチはチェンに伝える。港へと向かう車から隙を見て飛び降りたクロエは、長い斜面を転がり続け、やがて気を失ってしまう。一旦は車から降りたチェンだったが、先を急ぐためクロエを探すのを諦め、そのまま走り去るのだった。
襲って来たロシア人たちを返り討ちにし、エイドリアンのアジトに辿り着いたジャックとケイト。エイドリアンや部下は皆殺しにされ、装置につけられていた発信器が捨てられている。しかし、そこにクロエの姿は無かった。やはりクロエが黒幕なのかと、一瞬疑ってしまうジャックだが、すぐにその誤解は解けた。現場に落ちていたスマートフォンのボイスレコーダーがオンになったままなのをケイトが発見。再生してみると、それから聞こえてきた声は忘れもしない、あの憎きチェンのものだった。手がかりになるようにと、クロエが会話を録音してくれていたのだ。アメリカ大使館に連絡をとり、ヘラー大統領にあのチェンが装置を持っているらしいと伝えるジャック。アメリカの潜水艦による中国の空母攻撃があったことを逆にジャックに伝えるヘラー大統領。しかし、チェンは3年前に中国の刑務所からの脱獄に失敗して死んだはずなのだが?
中国のウェイ首席からヘラー大統領への緊急のホットラインが。もちろん空母への攻撃に対する抗議であった。各国の軍事システムにも入り込めるハッキング装置が存在し、それを使ったのがチェンだと釈明するが、やはりウェイ首席もチェンは死んだはずだと言って信じて貰えない。必ずチェンを捕らえて装置も発見し、それを証拠として示したいと説得するヘラー大統領。こちらも戦争をしたいわけではないと言いながらも、ウェイ首席は沖縄の米軍基地に向けて進攻を開始する。
自分の通信機を探知され、ロシア人たちに襲われたことを知ったジャック。通信機のコードを知るのはCIAだけのはずだが、今回はなぜか特例としてマークにも伝えられていたと言う。自分をロシアに売った裏切者が誰かを知ったジャックは、アメリカ大使館に引き返す。3人だけで内密の話があると、ヘラー大統領とマークを別室に呼んだジャックは、銃をマークに突きつけて自白を迫る。今朝、ジャックが逮捕されたばかりの頃は、ジャックを悪人だと思っており、ロシアとの外交のためにも良かれと思い、ヘラー大統領には黙って引き渡しを画策していたと言い訳するマーク。国家反逆罪で逮捕するというヘラー大統領だが、ジャックがマークの逆利用を提案。マークに盗聴器と隠しカメラを仕込み、ストルナヴィッチの邸宅へと向かわせる。大統領のサインを偽造したことがバレてしまったので助けて欲しいと芝居を打つマーク。国家反逆罪で死刑になるくらいなら、ロシアに亡命したいと。邸内に案内されたマークからの映像で、警備システムやボディガードたちの数を把握したジャックとケイトは、邸内に突入する。
チェンの名を聞いてから、しばらく動揺を隠せなかったオードリーであったが、少し落ち着くと父ヘラーのために少しでも役立とうと行動を開始。中国大使館に勤める知り合いのシャオに装置のデータを手渡そうと考えたのだ。シャオの父は中国政府の高官であり、そこからウェイ首席に情報が渡れば、装置の現物やチェンを見つけるまでの時間稼ぎになるのではと。人気のない公園で密会し、データを託されたシャオは、必ず父に届けると約束するのだが…。
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